上田地方には古代から近世までの遺跡が多数存在し、近年の市教育委員会の発掘調査により、その生活や文化の解明が進んでいます。最近では信濃国分寺跡や上田藩主居館跡で調査が行われました。また市内各地の遺跡から出土した遺物の再整理事業が行われています。
国指定史跡の信濃国分寺跡では、平成16年に僧寺南大門跡が発掘調査され、大規模な八脚門であることが確認されました。周辺からは創建期の八葉複弁蓮華文軒丸瓦が出土し、瓦葺の可能性が推測されています。またこの地点からは石を敷き詰めた暗渠排水遺構が広い範囲で検出されました。平成18年には僧寺の西門跡が調査され、四脚門であることが確認されました。この四脚門の西側には方形の石列が検出され、方三間の建物跡と推測されました。
大手の上田高校敷地には、江戸時代に上田藩主の居館が建てられていました。この高校敷地の南東隅に位置する合宿所の改築に伴う調査が、平成21年5月に実施されました。その結果、江戸時代の陶磁器・瓦や貨幣の「寛永通宝」が出土しました。また明治時代以降の陶磁器・ガラス瓶・貨幣なども出土しました。
さらに合併前の旧町村で発掘調査された土器などの遺物が、平成21年度に整理・復元されました。この遺物が整理された遺跡は雁石遺跡・四日市遺跡(真田地域)、江戸窄遺跡・岩ノ口遺跡(武石地域)などで、特に岩ノ口遺跡では大型の深鉢などが復元されました。また近年確認された上田市立西内小学校所蔵の縄文時代中期の貴重な焼町式土器も展示しました。
今回の企画展では、こうした新しく発見・復元された資料を通して、上田地方の歴史と文化を紹介いたします。 |